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豆知識

投稿日 2024/09/17
更新日 2024/09/28

小荷物専用昇降機(ダムウェーター)における定期検査と保守点検の違いや重要性について

小荷物専用昇降機定期検査と保守点検の違い

飲食店やオフィスビルなど、様々な場所で活躍する小荷物専用昇降機(ダムウェーター)。
食品や書類など、様々なものを階層間でスムーズに運搬してくれる便利な機械です。

しかし、このダムウェーター、毎日使っているからこそ、安全面が気になりますよね。
「もし、急に故障してしまったら…?」

業務に支障が出るだけでなく、思わぬ事故に繋がる可能性もあります。そんな不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

実は、ダムウェーターは定期的な点検が法律で義務付けられています。
しかし、「定期点検と保守点検って何が違うの?」「どのくらいの頻度で点検すればいいの?」といった疑問を持つ方も多いはずです。

この記事では、ダムウェーターの点検について、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。

小荷物専用昇降機(ダムウェーター)とは?

小荷物専用昇降機、通称「ダムウェーター」は、建築基準法施行令第129条の3第1項第3号に規定される、かごの水平投影面積が1平方メートル以下、天井高さが1.2メートル以下の昇降機です。

人荷用エレベーターとは異なり、専ら小荷物の運搬を目的としているため、人は乗ることができません。
飲食店や学校などで頻繁に見かけることが多く、主に料理や飲み物などを効率的に運ぶために設置されています。

例えば、ラーメン店や焼肉店、中華料理店では、料理を上階のテーブルに素早く運ぶために、ダムウェーターが活躍します。
また、学校や図書館などでも、給食や本を運ぶために使用されており、非常に便利な設備です。

階段で重い荷物を運ぼうとすると、足元が見えずに転んでしまうリスクが高まります。
厚生労働省でも、階段での転倒事故について注意喚起がされていますが、ダムウェーターを使うことで、そのような危険を回避し、安全かつ効率的に荷物を運べるのです。

小荷物専用昇降機(ダムウェーター)の種類とそれぞれの特徴

「小荷物専用昇降機」は、読んで字のごとく、小さな荷物だけを運ぶための、荷物専用のエレベーターです。人が乗ることはできず、ボタンを押して荷物を上下に移動させます。

私たちの会社では、この昇降機を3つのタイプでご用意しています。

  • コンパクトタイプ:小さく、場所を取らない昇降路一体型、出し入れ口が腰高で、設置も簡単。
  • テーブルタイプ:出し入れ口が腰高で、昇降路は別タイプ、高層階建物対応。
  • フロアタイプ:床と同じ高さで出し入れできるタイプで、台車ごと大きな荷物も運べます。

どのタイプを選ぶかは、設置場所や運ぶ荷物によって異なります。

コンパクトタイプの特徴

コンパクトタイプ

コンパクトタイプの小荷物専用昇降機は、スペースが狭い場所でも、簡単に設置できるのが魅力です。

  • 省スペース設計で、厨房や飲食店など、限られたスペースを有効活用できます。
  • 昇降路一体型で、工事期間が短いので、すぐに使い始めることができます。
  • 静かでスムーズな運転で、料理や飲み物を安全に運べます。
  • かごは清潔なステンレス製で、衛生管理が徹底できます。(外装ステンレス製も選べます)

テーブルタイプの特徴

テーブルタイプ

テーブルタイプの小荷物専用昇降機は、作業効率をアップしたい方に最適です。

  • 腰の高さで出し入れできるため、体への負担を軽減できます。
  • 棚板の高さ調整が可能なので、様々なサイズの荷物を効率よく運べます。
  • 飲食店やオフィスなど、頻繁に荷物を運ぶ場所で活躍します。

フロアタイプの特徴

フロアタイプ

フロアタイプの小荷物専用昇降機は、重い荷物の運搬を効率化したい方に最適です。

  • 大容量で、台車ごと大きな荷物も運べます。
  • 段差がないので、スムーズな作業が可能です。
  • 倉庫や工場など、重い荷物を扱う現場で活躍します。

各タイプの比較表

コンパクトタイプテーブルタイプフロアタイプ
積載荷重30㎏~100㎏30㎏~100㎏200㎏~500㎏
特徴・据付工事は一日で完成
・設置面積570mm~870mmのコンパクト設計
・外装一体型で昇降路工事は不要
・昇降路が必要
・積載100kgまで対応可
・かごの大きさはW700×D700×H900まで対応可
・台車ごと荷物を搬入
・積載200~500kgまで対応可
・かごの大きさはW1000×D1000×H1200まで対応可
利用用途飲食店・ホテル・病院・事務所・学校・
既存建築物・木造建築物・倉庫・個人住宅
飲食店・オフィス・学校・保育園・保健施設・病院倉庫・物流センター・工場・病院・公共施設・ホテル・保育園・保健施設・学校
取り出し口高さ腰の高さ床の高さ
商品ページコンパクトタイプテーブルタイプフロアタイプ

小荷物専用昇降機(ダムウェーター)における定期検査と保守点検の違い

小荷物専用昇降機(ダムウェーター)を安全に使用するためには、定期検査と保守点検が欠かせません。
この2つの検査・点検は、法的な基準に基づいて実施され、機械の適切な動作と安全を確保します。
この記事では、それぞれの違いについて詳しく解説していきます。

定期検査(定期報告)

定期検査は、建築基準法第12条第3項に基づき、昇降機が国土交通大臣が定める基準に適合しているかどうかを確認する検査です。

この検査は、おおむね6ヶ月から1年ごとに行われ、一級建築士や二級建築士、あるいは昇降機等検査員といった資格を持つ専門家が担当します。
定期検査の結果は、特定行政庁(自治体)に報告する義務があります。

特に、小荷物専用昇降機の中でもフロアタイプや、特定行政庁が指定したテーブルタイプの昇降機については、定期検査が必要とされています。
これにより、昇降機が適切に機能し、利用者に安全な状態であることが保証されます。

保守点検

保守点検は、建築基準法第8条第1項に基づいて行われるもので、昇降機の運行に異常がないかを確認し、安全を維持するための点検です。
主に、専門技術者が定期的に小荷物専用昇降機の状態をチェックし、必要に応じて軽微な整備や部品の交換を行います。

保守点検は、法的に義務づけられているだけでなく、昇降機の安全運行を長期間にわたって確保するために重要です。
使用頻度や設置環境によって点検の回数は異なるため、保守業者と相談し、適切な頻度で点検を行うことが推奨されます。

定期検査と保守点検の両方を行うことで、小荷物専用昇降機の安全性が確保され、長期間にわたって安心して使用することができるのです。

小荷物専用昇降機(ダムウェーター)の保守点検の重要性

小荷物専用昇降機、またはダムウェーターは、ビルやレストラン、病院などでよく見かける荷物を運ぶための装置です。
人が乗るエレベーターとは異なり、荷物のみの運搬を目的としており、サイズや構造もシンプルです。

しかし、荷物のみのシンプルなエレベーターでが、人が乗るエレベーター同様に、定期的なメンテナンスと保守点検が非常に重要です。ここでは、その保守点検の重要性について詳しく見ていきましょう。

1.法定検査と法令の厳守

小荷物専用昇降機は、建築基準法に基づいて所有者や管理者が適切に維持管理を行う義務があります。特に建築基準法第8条1項では、建物や設備を常に適法な状態に保つことが求められています。
定期的に保守点検を行うことで、法令に違反することなく、安全に利用することが可能です。

2.人身事故を未然に防ぐ

小荷物専用昇降機は荷物専用のため、人が乗ることはできません。
しかし、万が一の故障や不具合が発生すると、ドアが開かなくなる、手足が挟まるといった事故が起こる可能性があります。

特にドアロックやリミットスイッチなどの部品が劣化していると、これらのリスクが高まります。
定期的な保守点検を行うことで、事故を未然に防ぐことができます。

3.機能維持と修理費削減

日々使用される小荷物専用昇降機は、長期間の使用によって部品が摩耗し、性能が低下することがあります。
これが放置されると、業務効率の低下や異音の発生といった問題が生じ、最終的には故障が発生し動かなくなり、修理が必要になることもあります。

しかし、定期的な保守点検を行うことで、小さな不具合を早期に発見し、修理費を抑えることができます。
例えば、グリスが不足した状態が続くと、摩擦によって部品が劣化し、交換が必要になることもありますが、これも定期的な点検で防ぐことが可能です。

4.稼働率の向上

保守契約を結んでいる場合、トラブルが発生しても、必要な部品を迅速に調達できるため、昇降機の稼働を早急に再開できます。
保守契約がない場合、トラブルが発生すると点検や修理に時間がかかり、業務に支障が出ることがあります。

保守契約を結ぶことで、迅速な対応が可能になるため、業務遅延のリスクを最小限に抑えることができます。

小荷物専用昇降機(ダムウェーター)の保守点検の頻度

小荷物専用昇降機(ダムウェーター)は、レストランやオフィスビル、工場などで頻繁に使われる設備です。
そのため、安全に長く使い続けるためには、定期的な保守点検が欠かせません。

では、どのくらいの頻度で保守点検を行うべきなのでしょうか?ここでは、保守点検の推奨される頻度について詳しく解説します。

保守点検の推奨頻度

小荷物専用昇降機の保守点検は、その使用頻度によって異なります。
日常的に多く使用する場合は、頻繁に点検を行う必要があります。

一般的には、毎月1回程度の保守点検が理想とされています。
この頻度は、エレベーターと同様に、定期的なメンテナンスを行うことで故障を未然に防ぎ、安全に使用できる状態を保つために重要です。

専門業者との相談が必要

保守点検の適切な頻度は、使用状況や機械の状態によって異なるため、費用対効果を考える上でも、専門業者や保守点検業者と相談することが大切です。
定期的な点検を行うことで、異常を早期に発見し、大きなトラブルや事故を防ぐことができます。

例えば、部品の摩耗やグリス不足による劣化が確認された場合、早めのグリスアップや修理、交換を行うことで、長期間安全に使用することができます。

小荷物専用昇降機(ダムウェーター)の日常点検について

小荷物専用昇降機(ダムウェーター)は、荷物を効率よく運搬するために使われる便利な設備ですが、安全に使い続けるためには日常的な点検も欠かせません。

日常点検と聞くと難しく感じるかもしれませんが、普段の状態と比べて異常がないかを確認するだけです。ここでは、簡単に行える日常点検の方法を紹介します。

昇降かごの動作中の確認

  • 使用中ランプの確認
    昇降かごが動いているときは、使用中のランプが点灯していることを確認しましょう。
  • 戸締り確認ランプ
    昇降かごが到着して停止したとき、扉がしっかり閉まっていれば戸締り確認ランプが点灯します。

もし、扉が完全に閉まっていないのに昇降かごが動いてしまう場合は、非常に危険ですので、すぐに使用を中止し、保守会社に連絡する必要があります。

扉の開閉をチェック

  • スムーズな開閉
    扉がいつも通りスムーズに開閉できるなら問題ありません。
  • 違和感を感じたら
    扉が普段より重いと感じたり、開け閉めの際に引っかかりがある場合、ワイヤーが外れていたり、部品が破損している可能性があります。その場合は、使用を中止して点検を依頼しましょう。

小荷物専用昇降機(ダムウェーター)の異常を感じたら

小荷物専用昇降機(ダムウェーター)に異常が発生した場合、正しい対処を行うことで二次災害を防ぎ、早期復旧につなげることができます。ここでは、異常を感じた際に取るべき手順を説明します。

1. 安全確保を最優先

まず、最も重要なことは安全を確保することです。
昇降機が停止していても、急に作動する可能性があるため、以下の点に注意してください。

  • 決して扉を開けない
    故障時に扉を開けたり、隙間から覗き込んだりするのは非常に危険です。

  • 注意喚起の掲示
    周囲の人に故障中であることを知らせるため、昇降機の近くに故障や動作異常の注意を掲示することが大切です。

2. 操作盤のランプやエラー表示を確認

操作盤にあるランプやエラー表示は、故障原因を特定する手がかりになります。以下の点を確認しましょう。

  • エラー表示
    操作盤にエラーメッセージやランプの点灯・点滅がないか確認します。
    エラーが表示されている場合は、その内容を保守会社に伝えると、よりスムーズな対応が可能です。

  • 音声アナウンス
    一部の昇降機には音声アナウンスがある場合もあるので、その内容も確認しておきましょう。

3. 扉の状態をチェック

昇降機が動かない場合、扉がしっかりと閉まっていない可能性があります。以下の点を確認してください。

昇降機は、すべての階の扉が完全に閉まっていないと動作しないことがあります。全階の扉が閉まっているかどうか確認しましょう。

4. 電源の再投入を試す

これまでの確認で問題が解決しない場合、電源の再投入を試してみましょう。
一時的なエラーや小さな故障は、電源の再投入で解決することがあります。電源を切ってしばらく待ち、再度投入してみてください。

5. 保守会社に連絡する

上記の確認を行っても異常が解消しない場合は、無理に修理しようとせず、ブレーカーを切って、保守会社に連絡してください。
自身で改善を試みるのは危険ですし、昇降機内に入るなどの危険行為は絶対に避けましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は、小荷物専用昇降機(ダムウェーター)の点検について、その重要性や具体的な方法など、様々な角度から解説しました。

小荷物専用昇降機は、私たちの生活を便利にする一方で、安全に使うためには適切なメンテナンスが不可欠です。
定期的な点検や、日常のちょっとした確認によって、トラブルを未然に防ぎ、長く安全に使い続けることができます。

この記事では、小荷物専用昇降機の種類や、法的な側面についても触れました。
これらの知識を活かして、ご自身の施設の昇降機の管理に役立てていただければ幸いです。

小荷物専用昇降機(ダムウェーター)のことでお困りのことがあれば、ぜひ一度弊社へご相談ください。
当社の専門スタッフが、お客様の施設に合わせた最適な点検プランをご提案いたします。まずはお気軽にご相談ください。

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