豆知識
「メーカーから『部品供給が終わるからリニューアルしてください』と言われたが、見積もりが高すぎて驚いた…」
「電気代が高いし、オイルの臭いも気になる。このまま油圧式を使い続けていいのだろうか?」
築20年以上のビルやマンションをお持ちのオーナー様にとって、エレベーターの更新問題は避けて通れない大きな悩みです。
特に、一昔前に主流だった「油圧式エレベーター」の場合、独特の構造ゆえにリニューアル費用が高額になりがちで、頭を抱える方が後を絶ちません。
しかし、実はメーカーの提案通りにリニューアルするだけが選択肢ではありません。
今、多くのオーナー様が選んでいるのが、油圧式を廃止し、最新の「ロープ式(機械室レス)」へ入れ替えるという方法です。
これにより、将来的な維持費を下げ、安全性と快適性を手に入れることが可能です。
この記事では、エレベーター業界のプロが、油圧式リニューアルの適正な費用相場と、なぜ今「ロープ式への入れ替え」が推奨されるのか、その理由を徹底解説します。
さらに、メーカー系よりも2割〜5割安く工事を行うための「独立系」活用術についてもご紹介します。
数百万円単位のコスト削減に繋がる重要な情報ですので、ぜひ最後までお読みいただき、賢いリニューアル計画にお役立てください。
目次
なぜ今、油圧式エレベーターのリニューアルが急務とされているのでしょうか。
それは、単に「古いから」という理由だけではありません。
物理的な限界とコスト構造の問題が、待ったなしの状況を作っているからです。
最大の理由は、大手メーカーによる部品供給の終了です。
かつて主流だった油圧式エレベーターの多くは、すでに製造が中止されています。
主要メーカー(三菱、日立、東芝など)は、製造中止から約20〜25年を経過した機種について、保守部品の供給を順次停止しています。
これが何を意味するかというと、「もし明日故障しても、交換する部品がないため修理できない」という事態です。
特に近年、深刻な人手不足や物流の停滞、半導体不足などの影響もあり、古い機種の維持は年々困難になっています。
万が一の故障時に「数ヶ月間エレベーターが使えない」という最悪の事態を避けるためにも、計画的なリニューアルが必要です。
もう一つの理由は、ランニングコストの問題です。
油圧式エレベーターは、大量のオイルをポンプで送り出してカゴを持ち上げる仕組みのため、非常に大きな電力を消費します。
近年の電気代高騰は、ビルオーナー様の収益を直接圧迫しているはずです。
また、油圧式は定期的な「オイル交換」や、地中に埋まった「シリンダー(ジャッキ)」の点検・補修など、ロープ式にはない特有のメンテナンス費用が発生します。
「古い機械を高い電気代で動かし続ける」ことは、経営的な視点で見ても大きなマイナスと言えます。
ここまでの話を聞くと、リニューアルを行うのであれば、古い油圧式の仕組みを残すのではなく、最新の「ロープ式(機械室レス)」へ完全に入れ替えること良いように聞こえると思います。
なぜそういわれるのか、その明確な根拠と比較データを提示します。
油圧式のまま改修する場合と、ロープ式へ入れ替える場合の違いを比較表にまとめました。
| 比較項目 | 油圧式のまま改修(推奨) | ロープ式へ入れ替え |
|---|---|---|
| 電気代 | 高いまま | 約50%〜70%削減 |
| 乗り心地 | 機器が新しくなり、改善 | インバータ制御で滑らか |
| 静音性・臭い | 機器が新しくなり、ポンプ音や独特のオイル臭も改善 | 非常に静かで無臭 |
| 省エネ性 | 変わらず(消費電力が大きい) | 非常に良い(省エネ性能が高い) |
| メンテナンス | オイル交換や廃油処理が必要 | ワイヤーロープ交換など細かな交換は同様に発生 |
| 将来性 | 部品供給への不安が残る | 今後の主流のため部品供給も安心 |
「入れ替え工事は高いのではないか?」と思われるかもしれません。
確かに初期費用(イニシャルコスト)だけを見れば、既存の油圧装置を一部流用する工事の方が安く見える場合があります。
しかし、15年〜20年のスパンで見ると、ロープ式への入れ替えの方がトータルコストは安くなるケースがほとんどです。
初期投資の差額は、毎月のランニングコスト削減分で数年以内に回収可能です。
※毎月のランニングコストによっては、次の大型改修までのトータルコストで、油圧式の方が良い場合があります。
コスト面以外にも、入居者様へのメリットが非常に大きいのが特徴です。
これは、物件の資産価値向上や、空室対策としても非常に有効です。
※定期的な点検や技術の向上で動き、音、臭いなどで大きない違いは無くなっています。
では、具体的にどれくらいの費用がかかるのでしょうか。
工法ごとの特徴と、適正な相場観について解説します。
既存の油圧ジャッキやポンプなどは残し、制御盤やモーターなどの主要部品のみを交換する方法です。
油圧装置を撤去し、最新のロープ式機器を設置する方法です。
ここで重要なのが、「誰に頼むか」です。
同じリニューアル工事でも、依頼先によって費用は大きく異なります。
「半額近くになるなんて、品質は大丈夫なのか?」と不安に思う方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、独立系リニューアル会社が安くて安心な理由と、さらにコストを下げるための技術について解説します。
独立系が安い最大の理由は、「純正部品へのこだわりを捨て、適正価格の優良部品を使えるから」です。
もちろん、安全性に関わる部分は厳格な基準をクリアした部品を使用しますが、メーカーの「看板代」が乗っていない分、大幅にコストを下げられます。
また、多くの独立系会社には、元メーカー系で経験を積んだベテラン技術者が在籍しており、技術力はメーカー系と遜色ありません。
むしろ、「どのメーカーの機種でも対応できる」という応用力を持っています。
さらにコストを下げるための方法として、アイニチなどの技術力のある独立系会社は「準撤去(リユース施工)」という方法を提案できます。
これは、油圧式の駆動部(心臓部)はロープ式に完全に入れ替えつつ、「カゴ室(乗る箱の部分)」や「レール(通り道)」「乗り場ドア枠」など、使える鉄骨・部材はそのまま流用する工法です。
この工法は、高い技術力と現場ごとの柔軟な設計能力が求められるため、画一的な工事を好む大手メーカーでは断られることもありますが、独立系なら対応可能です。
「三菱製のエレベーターだから三菱に頼まないといけない」というルールはありません。
独立系リニューアル会社は、日立、東芝、三菱、オーチスなど、国内全メーカーの油圧式エレベーターからの入れ替えに対応しています。
メーカーの縛りがないため、お客様の予算や要望に合わせて、最もコストパフォーマンスの良い機器を選定・提案することができます。
実際の工事はどのように進むのでしょうか。入居者様への影響も気になるところです。
油圧式からロープ式への変更には、特有の「油圧ジャッキ撤去」という工程が含まれます。
一般的な工期は2週間〜3週間程度です。この間、エレベーターは完全に停止します。
しかし、前述の「準撤去」工法を採用することで、解体や据付の工程を減らし、工期を数日〜1週間程度短縮できる場合があります。
また、「日中の作業時間を調整する」「週末に音の出る作業を行わない」など、入居者様の生活リズムに合わせた工程管理も、独立系ならではの柔軟な対応ポイントです。
※油圧式のままの改修なら、より工期を短縮できる場合があります。
リニューアル工事には、国や自治体の補助金や、強力な税制優遇が使える場合があります。
これらの制度は条件が複雑で、申請期限もあるため、見積もり段階で業者に相談してみましょう。
A. 「明日すぐに止まる」わけではありませんが、確認は必要です。
メーカーからの部品供給停止(保守終了)の通知は、「今後故障しても修理部品が出ません」という宣告です。
軽微な故障でもエレベーターが長期間使用不能になる恐れがあるため、通知が来た時点でリニューアルの計画を立て始めることを強くおすすめします。
※ただ、独立系によっては、代替部品での対応など、これまでと変わらず対応出来る場合がありますので確認が必要です。
A. 油圧式のエレベーターピット(一番下の穴)は、シリンダーを埋めるために非常に深く掘られていることがあります。
ロープ式にする際は、不要な深さ分を埋め戻したり、防水処理を施したりします。
また、これまで油圧タンクなどを置いていた「機械室」は不要になるため(機械室レスの場合)、空いたスペースを倉庫や防災備蓄庫として有効活用できるようになります。これもロープ式化の隠れたメリットです。
※油圧式のままなら、埋め戻しやスペースの改修費が不要です。
油圧式エレベーターのリニューアルについて解説しました。
メーカーから届いた高額な見積もりに悩んでいるオーナー様は、諦めてサインする前に、ぜひ一度、独立系リニューアル会社へ相談してみてください。
内容によっては、ロープ式に入替より油圧式のままの改修が良い場合もあります。
アイニチ株式会社では、油圧式エレベーターからのリニューアル実績が豊富にございます。
「油圧式に入れ替えたらいくらになるか」「今の見積もりよりもどれくらい安くなるか」、まずは無料の現地調査・お見積もりで確かめてみてください。
確かな技術で、安心で快適なエレベーター環境をご提供します。
当社スタッフがお客様の昇降機(エレベーター・簡易リフト・小荷物専用昇降機)の状況(使用年数、故障箇所、不具合)等を伺い、必要であればリニューアル・部品交換も視野に入れた最善策をご提案いたします。
アイニチは、仙台・千葉・埼玉・東京・神奈川・名古屋・大阪・岡山・福岡の全国9箇所の拠点だけでなく、専門会社とパートナーシップを結び、全国すべての都道府県をカバーしています。(一部離島を除く)全国どこでも迅速な対応が可能です。
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