豆知識
「点検報告書を見たら、ワイヤーロープ交換で数十万円の見積もりが付いていた…」
「『制御盤の基板が寿命です』と言われたが、提示された金額があまりに高額で驚いている」
マンションの管理組合様やビルのオーナー様にとって、エレベーターの維持管理費は頭の痛い問題です。
特に、突発的な修理や部品交換の見積もりは、専門用語が多く適正価格が分かりにくいため、「言われるがままに支払うしかないのか」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
エレベーターの修理費用は、依頼する業者や契約形態によって、数十万円単位で差が出ることも珍しくありません。
この記事では、業界のブラックボックスとなりがちなエレベーター修理費用の適正相場を、部品別に透明性高く公開します。
さらに、なぜメーカー系の見積もりは高くなるのか、品質を落とさずにコストを削減する具体的な裏ワザまで、専門家の視点で分かりやすく解説します。
目次
エレベーターの修理費用は、交換する部品の重要度や作業の難易度によって大きく異なります。
まずは、主な部品ごとの費用相場と交換時期の目安を把握し、手元の見積もりが適正範囲内かどうかを確認しましょう。
以下は、一般的なエレベーター(ロープ式・油圧式)における主要部品の交換費用目安です。
※金額はあくまで目安であり、機種、停止階数、業者の形態(メーカー系か独立系か)によって変動します。
| 部品名 | 交換時期の目安 | 費用の目安(工事費込) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 主ワイヤーロープ | 5年〜10年 | 20万円〜60万円 | 本数や長さにより変動 |
| 調速機ロープ | 5年〜10年 | 10万円〜20万円 | 速度超過を検知するロープ |
| そらせ車(シーブ) | 10年〜15年 | 30万円〜60万円 | 摩耗状況による |
| 制御盤(基板交換) | 7年〜10年 | 10万円〜40万円 | 全交換の場合は100万円〜 |
| ドアモーター | 10年〜15年 | 20万円〜30万円 | ドア開閉の動力源 |
| ドアシュー・接点 | 1年〜3年 | 1万円〜5万円 | 消耗品(POGでも有料の場合あり) |
| バッテリー | 2年〜4年 | 8万円〜20万円 | 停電時救出用など |
| 巻上機(モーター) | 20年〜25年 | 100万円〜200万円 | 大規模修繕・リニューアル |
エレベーターのカゴを吊るしている「主ワイヤーロープ」は、最も重要な安全部品の一つです。
錆びや素線切れ(ロープを構成する細い針金の断線)が見つかると交換が必要になります。
制御盤は、エレベーターの頭脳にあたる部分です。
精密機器のため、熱や埃に弱く、コンデンサなどの電子部品が経年劣化します。
メーカー系の場合、部分修理ではなく「制御盤ごとの交換」を提案される傾向が強く、費用が高額になりがちです。
「ドアが閉まらない」「異音がする」といった日常的なトラブルの多くは、ドア関連部品の消耗が原因です。
「部品代だけでこんなにするの?」「作業時間は数時間なのに、技術料が高すぎるのでは?」
見積もりを見てそう感じるのは当然です。
実は、エレベーターの修理費用が高くなる背景には、業界特有の構造と契約の仕組みがあります。
エレベーターの保守会社は、大きく「メーカー系」と「独立系」の2つに分かれます。
お手元の見積もりがメーカー系からのものであれば、それは「定価」に近い、最も高い価格帯である可能性があります。
保守点検の契約形態によっても、修理費用の負担が変わります。
現在POG契約を結んでいる場合、修理のたびに高額な見積もりが届くことになります。
「月々の支払いは安いが、修理費でトータルコストが高くなっている」というケースは非常に多いため、注意が必要です。
では、安全性は確保しつつ、提示された高額な修理費用を安く抑えるにはどうすればよいのでしょうか。
明日から実践できる3つの具体的な方法をご紹介します。
最も基本的かつ効果的な方法は、現在契約している会社以外の業者から見積もりを取る(相見積もり)ことです。
特にメーカー系と契約している場合、その見積もりは「言い値」である可能性があります。
「この修理、他社ならいくらでできるか?」を確認するだけで、数十万円の差が出ることもあります。
セカンドオピニオンとして、独立系メンテナンス会社に見積もりを依頼してみましょう。
修理費用を恒常的に下げたいなら、保守契約先を「独立系メンテナンス会社」へ切り替えるのが最も確実な方法です。
独立系業者は、メーカー系のような高コスト体質ではないため、同じ純正部品を使った修理であっても、作業費や諸経費を抑えて安く提供できます。
また、修理だけでなく月々の保守点検費用自体も見直すことができるため、年間で数割〜半額近いコスト削減を実現できるケースも多々あります。
「制御盤の交換が必要です」と言われても、本当に丸ごと交換が必要とは限りません。
技術力のある業者であれば、故障したコンデンサやリレーだけを交換する「部分修理」で対応できる場合があります。
「全交換しかない」と言われた場合でも、セカンドオピニオンとして別の業者に見てもらうことで、使える部品を活かした安価な提案が出てくることがあります。
「安くなるのは魅力的だが、独立系に頼んで本当に大丈夫なのか?」
「メーカーじゃないと、部品が手に入らないのでは?」
オーナー様が抱える最大の懸念は、この「安全性」と「部品供給」にあるはずです。
結論から言えば、信頼できる独立系業者を選べば全く問題ありません。
「メーカー系以外は部品が手に入らない」というのは、過去の誤解です。
現在は、メーカー各社に対して部品の外部販売(独立系業者への販売)が独占禁止法などの観点から義務付けられており、主要な純正部品は問題なく入手可能です。
また、メーカー純正品以外にも、同等の性能を持つ高品質な「優良部品」も流通しており、これらを活用することでコストを抑えつつ性能を維持することができます。
独立系メンテナンス会社には、元々メーカー系で長年経験を積んだ熟練の技術者が多数在籍しています。
私たちアイニチ株式会社も、全メーカーの機種に対応できる高度なノウハウを持った有資格者が点検・修理にあたっています。
「メーカーの看板」がないだけで、現場で作業する人間の技術レベルは遜色ない、あるいはメーカーの枠に捉われない分、より広範な知識を持っている場合も多いのです。
修理費用を支払う際、会計上の処理もオーナー様にとっては重要です。
修理の内容によって、「経費(修繕費)」として一括計上できるか、「資産(資本的支出)」として減価償却が必要かが変わります。
壊れた部品を交換して「元の状態に戻す」ための修理費用は、基本的に「修繕費」として扱われ、その年の経費として一括計上が可能です。
(例:切れたワイヤーロープの交換、故障した基板の修理など)
これにより、その年度の利益を圧縮し、節税効果を得ることができます。
一方で、リニューアル工事などで「以前よりも性能が良くなった」「使用可能年数が延びた」とみなされる場合は、「資本的支出」となり、資産計上して数年にわたり減価償却する必要があります。
(例:地震対策機能の追加、省エネ性能の高いモーターへの交換、防犯カメラの新設など)
大規模な修理やリニューアルを行う際は、税理士にご相談の上、資金計画を立てることをお勧めします。
最後に、エレベーターの修理に関してよくある質問にお答えします。
A. いいえ、必ずしも全交換(フルリニューアル)が必要とは限りません。
メーカーから「部品がないので修理できません、全交換してください」と言われても、独立系業者なら修理可能なケースがあります。
独立系業者は、独自の部品ルートを持っていたり、制御盤のみを他社製に交換する技術を持っていたりするため、使える部分を残した低コストな改修が可能です。諦めずにご相談ください。
A. 「普段の点検はメーカー系だが、今回の高い修理だけアイニチにお願いしたい」というご相談もよくいただきます。
技術的には可能ですが、多くの独立系業者では、責任の所在を明確にするため「保守点検契約」をセットで切り替えていただくことをお勧めしています。
スポット修理単体では割高になる場合もありますが、保守契約とセットにすることで、修理費用も大幅に値引きできるメリットがあります。
エレベーターの修理費用は、依頼先や知識の有無によって大きく変わります。
最後に、重要なポイントを振り返ります。
「今の見積もりが適正か見てほしい」
「コストを下げたいが、安全面が心配」
もしそのようなお悩みをお持ちでしたら、ぜひ一度、アイニチ株式会社にご相談ください。
私たちは、特定のメーカーに縛られない「独立系」の強みを活かし、お客様の利益を最優先した適正価格での修理・メンテナンスをご提案します。
お見積もりや現地調査は無料です。
まずはセカンドオピニオンとして、お気軽にお問い合わせください。
当社スタッフがお客様の昇降機(エレベーター・簡易リフト・小荷物専用昇降機)の状況(使用年数、故障箇所、不具合)等を伺い、必要であればリニューアル・部品交換も視野に入れた最善策をご提案いたします。
アイニチは、仙台・千葉・埼玉・東京・神奈川・名古屋・大阪・岡山・福岡の全国9箇所の拠点だけでなく、専門会社とパートナーシップを結び、全国すべての都道府県をカバーしています。(一部離島を除く)全国どこでも迅速な対応が可能です。
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